2024.06.18
近年、ますます身近になってきたベトナム。これまで日越関係をさまざまな角度から見つめてきた4人が、それぞれの視点からベトナムについてお話しします。4人の語りを聞いて、ベトナムへの理解を深めませんか。講演会の後は、箕面ビールとベトナム料理で乾杯しましょう!
小松 みゆき(フリーライター)「オ父サン私ヲ覚エテイマスカ?」
日本語教室の中に「オ父サン私ヲ覚エテイマスカ?」という中年男性が居ました。若い大学生に交じって肉体労働者らしき彼の目はギラギラしていました。冷戦下の国際事情のなかで子どものころに別れた息子は父親と再会したとき自分の声と言葉で気持ちを伝えたいと教室に来ていました。ほかにも2人…。そうした具体例を紹介したいと思います。
清水 政明(大阪大学大学院人文学研究科 教員)「ことばから見るベトナム風気遣い」
ベトナム語は系統論的に日本語と異なるグループに属しますが、日本語と同様長年の漢語との接触により多くの漢字語を保有しています。また、 儒教的な道徳観が言語表現の随所に反映されています。この発表では、ベトナム語風の気遣いの仕方など、日本と微妙に異なる部分を紹介しつつ、言葉に込められた真心をお伝えできればと思います。
村上 裕紀(大阪大学外国語学部ベトナム語専攻4年生)「ことばを通して成し遂げるベトナムへの恩返し」
「誰よりもベトナム語上手になってみせます!」先生方に豪語して入学したベトナム語専攻。しかしベトナム語の習得は生易しいものではなく、今まで 幾度となく壁に直面してきました。本講演では私がベトナム語を学ぶ過程で得られた教訓、そしてその教訓を現在どのように役立てているのか、について学生視点からお話させていただければと思います。
桃木 至朗(大阪外国語大学(ベトナム語科)元教員、大阪大学(教養部、文学部、大学院文学研究科)元教員)「ハノイで日越交流の将来を考える」
国交樹立50周年を祝った昨年、日越関係は過去最高の盛り上がりといわれましたが、日越双方の相手に対する研究や理解、それに必要な語学力や自国についての知識は、それにふさわしいものになっているでしょうか。この発表ではあえて明るい話題と深刻な弱点の両方を取り上げ、これからの国際交流や外国語学部のありかたを考えてみたいと思います。
日時:7月20日(土) 17:00~19:00
場所:大阪大学箕面キャンパス 外国学研究講義棟 3階ピロティ、阪大広場
(大阪府箕面市船場東三丁目5番10号)
参加方法:どなたでも当日参加可